⚡ 30秒で分かる結論
NISAの成長投資枠では一定の米国株・海外ETF等へ投資可能です。ただしすべての米国株・ETFがNISA対象とは限りません。NISA制度上の対象要件と、実際に利用する証券会社での取扱状況の両方を確認する必要があります。個別の米国株(Apple等)は成長投資枠、S&P500等の対象投資信託はつみたて投資枠で購入可能な場合があり、枠が異なります。米国株は為替変動の影響を受け、配当には外国での課税も関係します。
NISAで米国株は買える?
「NISAで米国株は買える?」——結論から言うと、2026年時点のNISA制度では成長投資枠で一定の海外上場株式等へ投資可能です。ただし「米国株なら何でもNISAで買える」ではありません。NISA制度上の対象要件と、実際に利用する証券会社での取扱状況の両方を確認する必要があります。
2026年のNISA制度
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
- 合計:年間360万円
- 非課税保有限度額:1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)
- 非課税保有期間:無期限
- 制度:恒久化
成長投資枠の詳細は「NISAの成長投資枠」で解説しています。最新情報は金融庁公式情報をご確認ください。
米国株はつみたて投資枠と成長投資枠どっち?
初心者が混乱しやすいポイントです。個別の米国株を直接購入する場合とS&P500等に連動する投資信託を購入する場合で、利用する枠が異なります。
枠の違い(図解)
| 商品 | 利用する枠 | 例 |
|---|---|---|
| 個別の米国株を直接購入 | 成長投資枠 | Apple・Microsoft等の個別株 |
| S&P500等の対象投資信託 | つみたて投資枠(対象商品の場合) | S&P500連動型投資信託 |
| 米国ETF(一部) | 成長投資枠 | NISA対象の米国ETF |
Apple・Microsoft・Amazon・NVIDIA・Coca-Cola等の個別株を直接購入する場合は成長投資枠を使います。一方、S&P500等に連動する投資信託を購入する場合は、対象商品であればつみたて投資枠でも購入可能です。これらは別物であることを理解することが重要です。
⚠ 注意
上記の企業名は制度説明のための例であり、推奨銘柄ではありません。また、すべての個別株・ETFがNISA対象とは限りません。購入前にNISA対象かどうかを必ず確認してください。
NISAで買える米国株とは?
「米国株なら何でもNISAで買える」ではありません。NISAで米国株を買うには以下の3つの条件を確認する必要があります。
- NISA制度上の対象要件:制度としてNISA対象とされているか
- 証券会社ごとの取扱商品:実際に利用する証券会社で取り扱っているか
- 個別銘柄ごとのNISA対応状況:その銘柄がNISA対象として扱われているか
制度上の対象であっても、証券会社で取り扱っていなければ買えません。また、証券会社で取り扱っていても、NISA対象外として扱われている場合があります。購入前に必ず確認してください。
個別株のNISA活用については「NISAで個別株はおすすめ?」、商品選び全般は「NISAで何を買えばいい?」で解説しています。
米国ETFも買える?
米国ETFについても、NISAで買えるものと買えないものがあります。米国ETFの例として以下のようなタイプがあります。
- S&P500連動型:米国の代表的な500社に投資
- 全米株式型:米国市場全体に投資
- NASDAQ100関連:成長企業中心に投資
- 高配当株型:配当利回りが高い銘柄に投資
⚠ 重要
具体的なETFを「おすすめ」とする場合は、①NISA対象か、②証券会社で取り扱っているか、③経費率、④分配金、⑤外国税、⑥価格変動リスクを最新情報で確認してください。「米国ETFなら全部NISAで買える」というわけではありません。2026年にはNISA対象外の一部米国ETF・ETNを対象と誤表示して販売した事例について証券取引等監視委員会の勧告も出ています。必ず2026年9月時点の証券会社公式情報をご確認ください。
高配当ETFについては「NISAで高配当ETFはおすすめ?」で解説しています。
NISAで米国株を買うメリット
NISAで米国株を買うメリットを整理します。
- 世界的企業へ直接投資:グローバルリーダー企業へ直接投資できる
- 成長企業を選択:自分が期待する企業を選べる
- 日本株とは異なる投資機会:日本市場にない企業・セクターへアクセス
- 米ドル資産の保有:円以外の通貨建て資産を持てる
- 配当を出す企業もある:配当金を受け取れる企業もある
- NISA対象なら非課税:日本国内の売却益等について非課税メリットを活用できる
⚠ 注意
「米国株は日本株より儲かる」と断定するものではありません。投資には元本割れ・為替変動等のリスクがあります。
NISAで米国株を買うデメリット
一方で、米国株投資には以下のデメリット・リスクがあります。初心者向けに正直に説明します。
⚠ 米国株のデメリット・リスク
- 株価下落:企業価値が下がれば損失が発生
- 個別企業リスク:1社に集中投資すると倒産・業績悪化の影響が大きい
- 為替変動:円高・ドル安で円ベースの価値が下がる
- 為替関連コスト:円貨決済・外貨決済ともに為替コストがかかる
- 売買手数料:証券会社ごとに手数料体系が異なる
- 外国税:米国配当に対して米国で源泉徴収される
- 時差:米国市場の取引時間は日本時間の夜間〜早朝
- 企業情報が英語中心:IR情報等が英語の場合がある
- 日本とは異なる市場制度:取引ルール・税制等が異なる
米国株とS&P500投資信託の違い
米国個別株とS&P500投資信託は別物です。この違いを理解することが非常に重要です。
違いの図解
| 項目 | 米国個別株 | S&P500投資信託 |
|---|---|---|
| 投資対象 | 1社へ直接投資 | 多数の米国企業へ分散投資 |
| 分散 | 低い(1社集中) | 高い(約500社分散) |
| 値動き | 個別企業の業績で大きく変動 | 市場全体の動きに連動 |
| 銘柄選び | 自分で選ぶ必要がある | 銘柄選び不要 |
| 手間 | 企業分析が必要 | 積立設定で手間が少ない |
| 配当/分配 | 企業の配当政策による | 投資信託の分配金 |
| NISAの枠 | 成長投資枠 | つみたて投資枠(対象商品) |
| 初心者の理解しやすさ | やや難しい | 比較的わかりやすい |
「初心者は絶対S&P500」と断定はできませんが、分散投資の観点からS&P500投資信託は初心者にとって検討しやすい選択肢の一つです。詳細は「S&P500とは?」で解説しています。
米国株とオルカンの違い
米国個別銘柄とオルカン(全世界株式投資信託)も簡潔に比較します。
| 商品 | 投資対象 | 分散度 |
|---|---|---|
| 米国個別株 | 特定企業1社 | 低い |
| S&P500 | 主に米国大型株約500社 | 中程度 |
| オルカン | 日本含む世界各国数千社 | 高い |
オルカンについては「オルカンとは?」、オルカンとS&P500の比較は「オルカンとS&P500の比較」で解説しています。
米国株の買い方
初心者向けに米国株の買い方の流れを説明します。
米国株の買い方ステップ
- NISA対応の証券会社を選ぶ:米国株をNISAで扱う証券会社を選ぶ
- NISA口座を開設:NISA口座の開設手続きを行う
- 外国株式取引の設定:外国株式取引に必要な設定を行う
- 入金:口座へ入金する
- 米国株・ETFを検索:購入したい銘柄を検索
- 成長投資枠を選択:NISAの成長投資枠で購入するよう選択
- 株数・価格を指定:購入株数・価格等を指定
- 注文:注文を確定する
実際の画面・注文方法は証券会社によって異なります。必ず各証券会社の公式情報をご確認ください。
円貨決済と外貨決済の違い
米国株を買う際、円貨決済と外貨決済の2つの方法があります。
| 項目 | 円貨決済 | 外貨決済 |
|---|---|---|
| 概要 | 日本円から米国株を購入 | 米ドルを用意して購入 |
| 手軽さ | 手軽(円で購入可能) | 事前の両替が必要 |
| 両替 | 購入時に自動両替 | 別途両替手続き |
| 為替コスト | 取引ごとに両替コスト | 両替時のみコスト |
| ドル管理 | ドル残高を意識しない | ドル残高を管理 |
どちらが必ず得とは断定できません。取引頻度や為替状況によって適した方法が変わります。
米国株の手数料
米国株では以下のコストを確認する必要があります。
- 株式売買手数料:購入・売却時の手数料
- 為替関連コスト:両替時のスプレッド等
- ETFの経費率:ETF運用にかかるコスト
- その他商品固有コスト:商品ごとにかかるコスト
⚠ 注意
「売買手数料無料=完全無料」ではありません。為替関連コスト等、他のコストもかかる場合があります。詳細は「NISAの手数料はいくら?」で解説しています。
米国株を買える証券会社を比較
2026年9月時点で、NISAで米国株を扱う主要ネット証券を比較します。数値は必ず2026年9月時点の公式情報をご確認ください。
| 証券会社 | NISA米国株 | 米国ETF | 取扱銘柄 | 売買手数料 | 為替関連コスト | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| マネックス証券 | 対応 | 対応 | 約3,000銘柄以上 | 公式情報確認 | 公式情報確認 | 米国株に強み |
| SBI証券 | 対応 | 対応 | 多数 | 公式情報確認 | 公式情報確認 | 取扱銘柄が豊富 |
| 楽天証券 | 対応 | 対応 | 多数 | 約定代金0.495%(税込)※公式確認 | 公式情報確認 | 楽天ポイント連携 |
| 松井証券 | 対応 | 公式情報確認 | 公式情報確認 | 公式情報確認 | 公式情報確認 | サポート充実 |
⚠ 重要
上記数値は2026年9月時点の参考情報です。手数料・取扱銘柄・為替コストは変更される可能性があります。必ず各証券会社の公式ページで最新情報をご確認ください。「0円」の場合は、何が0円なのか、どの取引が対象なのか、条件があるのかまで確認してください。DMM株については2026年9月時点でNISAで米国株を直接購入できるか公式情報で確認してください。
証券会社ランキングは「NISAおすすめ証券会社ランキング」、マネックス証券の詳細は「マネックス証券の評判」、松井証券の詳細は「松井証券の評判」で解説しています。
米国株の配当金と税金
NISAで米国株を保有した場合の配当金と税金は、日本国内のNISAによる非課税と米国等で源泉徴収される外国税の2つを分けて理解する必要があります。
2つの課税関係
- 日本側(NISA):NISA口座内の配当・売却益は日本の所得税・住民税が非課税
- 米国側(外国税):米国配当に対して米国で源泉徴収される(配当の一定割合)
⚠ 重要
「NISAなら米国株の配当も完全非課税」というわけではありません。日本側の税金は非課税でも、米国等で源泉徴収される外国税は別問題です。この2つを混同しないことが重要です。
NISAでも米国の税金はかかる?
NISA口座であっても、米国株の配当に対しては米国等で源泉徴収される外国税がかかります。NISAは日本の税金を非課税にする制度であり、外国での課税まで免除するものではありません。
外国税額控除については慎重に理解する必要があります。「確定申告すれば外国税を必ず取り戻せる」というわけではありません。NISAでは日本側の所得税が非課税となる関係で、外国税額控除の適用には制限があります。2026年時点の国税庁・証券会社公式情報を必ず確認してください。詳細は「NISAの確定申告」で解説しています。
米国株で損した場合
NISAで米国株を売却して損失が発生した場合、NISA口座内の損失は課税口座との損益通算ができません。これはNISAの非課税制度と損益通算の制度が両立しないためです。詳細は「NISAの確定申告」で解説しています。
初心者は米国個別株を買うべき?
「初心者は米国個別株を買うべきか」については、断定できません。以下の2タイプを比較して検討してください。
タイプA:米国個別株を検討
- 企業分析をしたい
- 個別企業へ投資したい
- 値動きをある程度許容できる
タイプB:インデックス投資信託等を検討
- 企業選びが難しい
- 幅広く分散したい
- 長期積立を中心にしたい
どちらが「正解」ではなく、自分の投資スタイル・リスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。
初心者がやりがちな失敗
米国株投資で初心者がやりがちな失敗と対策を紹介します。
| 失敗例 | 対策 |
|---|---|
| 有名企業だからという理由だけで買う | 企業分析・財務確認を丁寧に |
| 1銘柄へ集中投資する | 分散投資を意識 |
| SNSで話題の銘柄を追いかける | 自分の判断基準を持つ |
| 為替リスクを考えない | 円高・ドル安の影響を理解 |
| 売買手数料だけを見る | 為替コスト等も含めて比較 |
| 外国税を知らない | 配当の外国課税を理解 |
| NISA対象外商品を買おうとする | 購入前にNISA対象か確認 |
| 短期売買を繰り返す | 長期保有を基本に |
| 株価下落で慌てて売却 | 事前に投資方針を決める |
NISAなのに税金がかかる?
NISAで税金がかかる・非課税にならない5つのケース(配当受取方式・外国税・課税口座・対象外商品・他所得)→NISAなのに税金がかかるケースは?非課税にならない5つのケースを徹底解説
よくある質問
- Q. NISAで米国株は買える?
- A. 成長投資枠で一定の米国株へ投資可能です。ただしすべての米国株が対象ではありません。
- Q. 新NISAでApple株は買える?
- A. 成長投資枠で購入可能な場合があります。ただし証券会社の取扱状況・NISA対象かを確認してください。
- Q. NISAでNVIDIA株は買える?
- A. 成長投資枠で購入可能な場合があります。公式情報で確認してください。
- Q. Amazon株は買える?
- A. 成長投資枠で購入可能な場合があります。証券会社の取扱を確認してください。
- Q. 米国ETFは買える?
- A. NISA対象の米国ETFは成長投資枠で購入可能な場合があります。ただし対象外のETFも存在します。
- Q. S&P500と米国株は何が違う?
- A. 米国個別株は1社へ直接投資、S&P500投資信託は多数の米国企業へ分散投資です。別物です。
- Q. つみたて投資枠で米国株は買える?
- A. 個別の米国株は成長投資枠です。S&P500等の対象投資信託はつみたて投資枠で購入可能な場合があります。
- Q. 米国株は成長投資枠?
- A. 個別の米国株を直接購入する場合は成長投資枠を使います。
- Q. 米国株の売買益は非課税?
- A. NISA口座内の売却益は日本の税金が非課税です。ただし外国での課税は別問題です。
- Q. 米国株の配当金は非課税?
- A. 日本側の税金は非課税ですが、米国等で源泉徴収される外国税はかかります。「完全非課税」ではありません。
- Q. 米国株に外国税はかかる?
- A. はい、米国配当に対して米国等で源泉徴収される外国税がかかります。
- Q. 外国税額控除は使える?
- A. NISAでは日本側の所得税が非課税となる関係で、外国税額控除の適用には制限があります。必ず最新情報を確認してください。
- Q. 米国株の為替手数料はいくら?
- A. 証券会社・決済方法によって異なります。公式情報で確認してください。
- Q. 円貨決済と外貨決済はどっち?
- A. どちらが必ず得とは断定できません。取引頻度や為替状況によって変わります。
- Q. 米国株を買うならどの証券会社?
- A. 取扱銘柄・手数料・為替コストを比較して選んでください。詳細は証券会社比較表をご確認ください。
- Q. 米国株で損したら損益通算できる?
- A. NISA口座内の損失は課税口座との損益通算ができません。
まとめ
NISAで米国株のポイント
- 成長投資枠で一定の米国株・海外ETFへ投資可能
- すべての米国株・ETFがNISA対象ではない
- 個別米国株は成長投資枠、S&P500投資信託はつみたて投資枠(対象商品)
- 米国株は為替変動の影響を受ける
- 配当には外国での課税も関係する。「完全非課税」ではない
- 売買手数料だけでなく為替関連コストも確認
- 「米国株は長期なら必ず上がる」等の断定はNG
※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資には元本割れ・為替変動等のリスクがあり、将来の利益を保証するものではありません。税務・法律の詳細は専門家にご確認ください。